自由への疾走をロックで刻んだ、時代の鼓動を封じた象徴的サウンドトラック。
映画『イージー・ライダー』の音楽を収録した名盤。SteppenwolfやThe Byrdsらによるロックが並び、ベトナム戦争期の反体制精神と自由の象徴を音で描き出す。アメリカン・ニューシネマを象徴する一枚。
オープニングを飾る“Born to Be Wild”が鳴った瞬間、風と排気音の中に新しい時代の息吹が響く。『イージー・ライダー』のサウンドトラックは、単なる伴奏を超え、映画の主題そのものを語る役割を担っている。SteppenwolfやThe Byrds、The Bandなどが放つ自由への憧憬と反逆のエネルギーが、映像と完全に融合している。アコースティックと電気的サウンドが交錯し、アメリカン・ルーツの多層性を浮かび上がらせる構成も見事。Billboardチャート6位を記録し、後のロック映画サントラの礎を築いた。音楽が時代の思想そのものを体現した、60年代末の象徴的作品。
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- Mastered By - Jim Phillips (2)